片口
鎚起銅器などを含む、金属酒器の特徴は材料の薄さ。
特に片口と言われる注器では、口が付いている為に
その特徴がとても感じていただけ、水切れがとても良い器になります。
片口の打ち出しは、このような工程で進みます。
先ずは
形をほぼつくり終えたところで
口の目安を鉛筆で書き出します。
その後、5種類の当て金、4種類の金鎚、3種類の木槌を使い、前方に打ち出してゆきます。
木槌で整え、金鎚で凸凹を均し、固める。
その後、全体を金鎚でならし、バランスを整えて、形は完成となります。
この際の、口の形には、それぞれの職人の特徴やセンスがでます。
いろんな形の、片口があります。
また、取っ手を付けた、ちろり。
熱の伝導率の良い銅の特徴により、全体的熱が伝わり
お酒の温度を平均的に温めます。
こちらの動画は片口の水切れの良さを確認する作業。
このように、ひとつひとつ水切れを確認しながら、片口製作は進みます。
銅器は、色艶などが成長する器として、その佇まいがありますが
このように機能面でも生活の中で活躍してくれる器と思います。
新潟市鍛冶小路にある、Bar Book Boxさんのご協力で
各種イベントで、銅器を体験していただける機会を増やしております。
4月14日土曜、15日日曜に
三条ものづくり学校で開催されるの「工場 蚤の市」でも 「鎚起銅器ちろりでカクテル」の提供があります。
(ノンアルコールカクテルも有り。)
是非、この機会に、ちろり体験を実感していただけたら幸いです。
http://sanjo-school.net/?p=9651
当日は、私も銅の端材を使った豆皿づくりや
端材の量り売りなどを行なっています。
春のここちよにひととき、ものづくりの街 燕三条に
足を運んでいただけたら幸いです。