【職人募集のお知らせ(仮)】
今、感じていることは、切実に出来ないとゆうこと、それを一緒に解決してくれる人を募集したいと思います。 鎚起銅器職人になり、なんとか独り立ちできるようになって、もう一人誰かと一緒に仕事がしたいと思って、暫く経ちます。 仕事を増やすには、機械を導入して量産体制をつくり、初心者でも出来る仕事を増やす事も出来ると思うけど、それが切実に私には出来ない。 人間のリズムに合わせて、そのテンポで、この仕事を続けてゆきたい。 と共に、私の経験の中で培った事を、次の人に渡してゆきたいとゆう、とっても勝手な募集になるようです。 もし、関心を持ってくれる方は、是非ご連絡下さい。 もう既に知っているかもしれないけど。 鎚起銅器とは、新潟県燕市の手仕事で、近くの銅山があって200年前から鍋や湯沸など生活道具を中心につくられていた。 技術の向上と共に、工芸品としての価値を持ち、万博などにも出品し、今では伝統工芸と言われる様になったりして。 私がそんな鎚起銅器に出会ったのは、42年程前。 父親が、燕市の老舗 玉川堂の工場長をしていて、家にも銅器が沢山あった様に、おぼろげながらの記憶の中にもある。 そして、私も同じ職人として、21年目。 10年玉川堂で修行し、10年前に独立をさせてもらいました。 私の目指す銅器は、「想像力を育むうつわ」。 なので、全てを手作業で成形してきます。 金属が伸びながら縮む、一枚の板から、湯沸など器ができる様は、私自身、今でも不思議な感覚を持ちづけている。 そして、その成形に対する自由度が高いのが、鎚起銅器の特徴でもあると思うし、私も自由でありたいから独立した様に思う。 今の私の仕事の基本時間は 5時過ぎに起床、身支度や掃除を済ませて、6時から事務仕事、7時30分頃に音を出せる様になったら製作に入る。 12時頃に30分から1時間30分、その時の体調に合わせて昼休みをとって、19時30分頃まで製作。まま休憩有り。 仕事が混んでいるときは、際限なく仕事はする。徹夜のときもあったりするし。 打ち合わせのある時には、17時30分頃に仕事をやめて、身支度を整えて、夜の街に出る事も。 ただ、君にこれを真似をして欲しいと思っているわけではありません。 このペースでは、私自身が続かないし、次のやりたい仕事に移行できないから、君に出来る仕事を受け取って欲しいと思っています。 私の目指すべきところは 「今日充分つくったから、歌舞伎でも観に行くか。」 とか 「最近、凝り固まってたから、論語でも輪読すっか。」 とか。 製作と共に、人生の成長を楽しむこと。 その為にも、今の手一杯の仕事を少しずつ手放してゆきたいと思っている。私の技術の向上の為にも、他の人でも出来る事を、どんどん次の人に仕事を渡してゆきたいと思ってる。 君が今、何もできなくても 線を引いたり、鑢をかけたり きっと80万円位なら仕事が分けられると思う。 勿論、君の技術と努力次第だけれども。 生活に足りない部分は、どう賄うか一緒に考えよう。私の仲間もきっとアイディアをかしてくれるし。 思い起せば、独立してから3年目は、150万円位の年収だったから、最低限は生きてゆけるかもしれないし、腕をあげれば、次の仕事を出せるようになるし。
私自身、下腰らを君に任せられる様になったら、更に仕事を増やせることと思う。 この工場は、いつでも使っていい。好きなだけ、自分のやりたい仕事を練習してもよいのです。その中から、自分のやりたいことをみつけてみてほしい。 下腰らの、線を引いたり、鑢をかけたり から 金切り鋏を使えるようになる、錫をひけるようになる。 金鎚を真っ直ぐ使える様になる、道具が使える様になる と、努力するれば、職人の仕事はどんどん可能性が広がると思う。 ◎年齢 概ね15歳から25歳位。職人に成るには、一日でも若い方が良いと思うけれども、社会経験も必要で。若いうちに職人になるようなら、社会経験も一緒にしてゆこう。 ◎性別 男子。私もあと10年もすれば、体力は衰えてゆくと思うけど、力仕事を私とバランス良くできる人がよいと思っている。 私は、職人の仕事と共に、市民活動をしているのだ。 勿論、仕事の技術向上を基本として、様々な活動の中で経験して来た人と人とのご縁の大切さと経験が、今も仕事を続けていられる基盤に成っている事は間違いない事と思う。 なので、活動にも関心を持ってくれる人、希望です。 と、つらつらと書いてみたけど。 日々の中、よくよく考えて(仮)がとれるまで、ブラッシュアップみたいと思います。 私は、この仕事に出会えて、人生の自由を得ることが出来たと思う。 その一端を感じてもらえたら幸いです。 それでは、また。 平成三十年5月15日 卯月新月